「リュブリカント(リブリカンツ)オイル」とフィリップス66が所有する「76ルブリカンツ」とは
アウトドア初心者
アウトドア・キャンプ用語の『リュブリカント(リブリカンツ)』って何ですか?
アウトドアの達人
それは燃焼器具のポンプカップを潤滑するための油のことだよ
アウトドア初心者
ポンプカップっていうのは何ですか?
アウトドアの達人
ホワイトガソリンを燃やす器具のレバーの根元にあるパッキンだよ。ポンピングするためのレバーがスムースに動くようにするためのものなんだ
リュブリカント(リブリカンツ)とは
アウトドアキャンプでは、「リュブリカント」という用語がよく使われます。これは英語の「Lubricant(潤滑油)」に由来する言葉で、燃焼器具のポンプカップを潤滑するためのオイルのことです。ホワイトガソリンを使用するバーナーやランタンなどの燃焼器具には、空気圧を高めるためのポンピング用レバーがあり、その根元にパッキングという密閉性の向上を図る部品が取り付けられています。このパッキングが固くなるとポンピングがスムーズに行えなくなり、最悪の場合は加圧が不能になることもあるため、定期的な注油が必要です。そのための専用オイルが「リュブリカント」です。
複数の潤滑剤を指すときは、リブリカンツ(lubricants)と表現される場合があります。
アウトドアキャンプにおけるリュブリカントは、主にテントやタープのポールなどの金属製部品を接続したり、動かしたりする際に使用する、滑りを良くするための潤滑剤のことです。適度に摩擦を軽減して、ポールをスムーズに通したり、調整したりするのに役立ちます。リュブリカントを使用することで、ポールを破損したり、怪我をしたりするリスクを軽減できます。
リュブリカントオイルの用途
リュブリカントはアウトドアキャンプでさまざまな用途があります。まず何よりも、火を起こす際に燃料に着火剤として利用できます。衣類などの防水性向上にも役立ち、濡れや汚れから守ります。また、ロープや鎖に塗布することで、摩擦を軽減し、滑りをよくします。さらに、虫除けや防寒対策として、肌や衣類に塗ることもできます。このように、リュブリカントはキャンプにおいて非常に汎用性の高いアイテムなのです。
リュブリカントオイルを使用する利点
リュブリカントの使用による利点は、キャンプをより快適で楽しいものにすることにあります。まず、リュブリカントはテントやタープの設営を容易にします。ペグやポールが地面に滑り込みやすくなることで、力を使わずにしっかりと固定することができます。また、ジッパーやスライダーの動きを滑らかにし、テントの出入りや換気を容易にします。さらに、リュブリカントは道具のサビや摩耗を防ぐ作用があり、キャンプギアの寿命を延ばす効果があります。
リュブリカントを使用する際の注意点
リュブリカントを使用する際には、以下の点に注意が必要です。
少量を使用する
リュブリカントは少量で十分な潤滑作用があります。多用するとべたつきや汚れの原因となるため、必要最低限の量を使用しましょう。
可燃性
リュブリカントは可燃性があるため、火気のある場所では使用を避けましょう。また、石油ベースのものやシリコーンベースのものの中には、テントや寝袋のコーティングを傷める可能性があるものがあります。非可燃性で環境に優しい製品を使用することを検討してください。
アレルギー反応
一部のリュブリカントはアレルギー反応を引き起こす可能性があります。特に、ラテックス製品や香料が含まれているものには注意しましょう。使用前に必ずパッチテストを行い、異常を感じたら使用を中止してください。
適切な清掃
リュブリカントを使用した後は、使用した部位を水と石鹸でよく洗ってください。特にキャンプ場で使用する場合は、野生動物を寄せ付けないように残留物を取り除くことが重要です。
フィリップス66が所有する「76ルブリカンツ」の歴史と展開
76ルブリカンツ(76 Lubricants)は、フィリップス66が所有する潤滑油ブランドの1つです。このブランドは、アメリカ合衆国の独立の年(1776年)と1932年当時のガソリンのオクタン価から「76」の名が付けられました。
歴史
76のロゴは、もともと1890年創設のユニオンオイルカンパニーオブカリフォルニア(ユノカル)社の商号でした。ユノカルの燃料部門がシェブロンに、潤滑油部門がコノコフィリップスに分割吸収された結果、76ブランドは両社によって引き継がれました。
1997年にユノカルからトスコ(Tosco Corporation)へ売却され、2001年にはフィリップス石油がトスコを買収合併。翌2002年にフィリップスがコノコと合併し、コノコ・フィリップスとなりました。2012年までコノコ・フィリップスが76ルブリカンツを含む4つの潤滑油ブランドを取り扱っていましたが、同年に下流部門がフィリップス66として独立したため、現在はフィリップス66が76ルブリカンツを引き継いでいます。
日本での展開
76モーターオイルは、古くは馬場商会、その後はUSC(ユーエスシー)とパルスターが輸入・代理店となっていました。パルスターはカー用品店やホームセンターを主要な流通ルートとしていましたが、現在はUSCのみが主要な販売元となっています。ブランド統合により、76からフィリップス66への移行が進んでいます。
76ロゴのブレイク
76のロゴは、アメリカ西海岸的なカスタマイズを行うショップで販売されていました。有名人が76ロゴのTシャツやキャップを着用したことから、76マークのアパレルや雑貨がブームとなりました。現在でもUSCが76ロゴを管理しており、正規許諾76グッズはUSCのサイトで確認できます。
76ルブリカンツは、その歴史とともに進化し続けており、現在でもフィリップス66の一部として商業・工業用潤滑油を提供しています。
リュブリカントの保管方法
リュブリカントの保管方法リュブリカントは変質しにくく、何年も持つ製品ですが、適切に保管することでその寿命を延ばすことができます。直射日光を避け、湿気の少ない涼しい場所に保管しましょう。リュブリカントは極端な温度にさらされると劣化するため、車の中やテントの中に放置しないことが重要です。また、リュブリカントは可燃性があるので、火気のある場所から遠ざけて保管する必要があります。