アウトドア・キャンプ用語『備長炭』とは?
アウトドア初心者
先生、『備長炭』って何ですか?アウトドア・キャンプ用語に出てきたんですけど。
アウトドアの達人
備長炭は、日本の和歌山県で生産される、ウバメガシの木を原料とした炭の一種だよ。
アウトドア初心者
ウバメガシの木って、どんな木なんですか?
アウトドアの達人
ウバメガシは、常緑広葉樹の仲間で、硬くて丈夫な木材として知られているよ。備長炭は、この木材を窯で焼いて作られていて、火持ちが良く、遠赤外線効果が高いのが特徴なんだ。
備長炭とは。
キャンプでよく使われる「備長炭」とは、白炭のブランドの一つです。ウバメガシという木を原料に作られた日本産の炭です。
備長炭の歴史と特徴
備長炭の歴史は古く、17世紀の初め頃に和歌山県の紀伊半島南部が発祥とされています。紀伊半島に自生するウバメガシを原料とし、長い年月をかけて低温で焼成されることで、独特の硬さと密度を得ました。
備長炭の特徴は、その高い炭素含有率にあります。一般的に炭素含有率の高い炭は燃焼時の温度が上昇し、長く燃焼し続けることができます。さらに、備長炭は吸湿性にも優れ、湿気やニオイを吸着する性質があります。また、火付きが良く、火持ちも良いため、料理や暖房に適しています。
備長炭の製造工程
-備長炭の製造工程-
備長炭は、紀伊半島や九州地方で伝統的な方法で製造されています。まず、樫やクヌギなどの堅木を伐採した後、窯という炉の中に積み重ねられます。窯は密封され、高温で蒸し焼きにされます。この工程で、木の中の水分や不純物が蒸発し、炭素が凝縮されて備長炭になります。
蒸し焼きの過程では、窯の温度を調整することが重要です。温度が高すぎると灰になってしまい、低すぎると十分な炭素化ができません。熟練した職人は、窯の温度を長年の経験に基づいて調整し、高品質の備長炭を製造しています。
備長炭の用途と効果
備長炭は、アウトドア・キャンプでは欠かせない燃料として重宝されています。その特性を生かし、主に以下のような用途があります。
調理備長炭は火力が高く、食材を効率よく焼き上げることができます。食材に余分な水分がつかず、パリッとした食感を楽しむことができます。
保温備長炭は火持ちが良いため、キャンプの夜は焚き火台に入れて暖をとることができます。また、テント内に入れておけば、保温効果が期待できます。
虫よけ備長炭の煙には、虫を寄せ付けない効果があります。焚き火台で燃やしておくと、キャンプサイトの周辺に虫が寄りにくくなります。
キャンプにおける備長炭の活用
キャンプにおける備長炭の活用
キャンプでは、備長炭はさまざまな用途に活用できます。まず、焚き火の燃料として使用できます。備長炭は燃焼時間が長く、安定した熱を発生するため、キャンプファイヤーや調理に適しています。また、炭火の輻射熱を利用して身体を温めたり、焼き芋などの料理を調理したりするのにも使用できます。さらに、備長炭は消臭効果があるため、トイレや臭いの発生する場所近くに置くと、不快な臭いを軽減することができます。
備長炭の入手方法と保管のポイント
-備長炭の入手方法と保管のポイント-
備長炭は、主に炭焼き窯で製造されます。原木を炭窯に積み、数日間かけてじっくりと焼き上げられます。焼き上がった備長炭は、質のよいものほど炭化が進み、表面が白っぽく輝きます。
備長炭を入手する際には、専門の燃料店やホームセンターなどで販売されているものを選ぶのがおすすめです。炭焼き窯で作られた本物の備長炭は、品質が保証されており、火持ちも抜群です。
購入した備長炭は、湿気のない乾燥した場所で保管しましょう。湿気があると炭が水分を吸って品質が低下してしまうためです。通気性のよい袋や密閉容器に入れて、屋内の日陰に置いておくのが理想です。適切な保管方法を心がけることで、備長炭を長期間、よい状態で保つことができます。